永代供養の選び方とおすすめの探し方
永代供養とは何か、合祀・個別安置・樹木葬・納骨堂という形の違いと費用の目安、個別安置の期間や法要の扱いなど契約前に確認すべき判断基準、複数の施設を比べる探し方を、公表調査の数字をもとに案内します。
永代供養とは、お墓の管理者である寺院や霊園が、遺族に代わって遺骨の供養と管理を続けていく仕組みのことです。子どもや親族にお墓の管理を引き継いでもらう必要がないため、「承継者がいない」「子どもに負担をかけたくない」という理由で選ぶ方が増えています。ただし、永代供養は一つの決まった形ではなく、施設によって遺骨の納め方も、供養の内容も、費用も大きく異なります。この記事では、形の違いと費用の目安、契約前に確認すべき判断基準を整理します。
この記事の要点
- 永代供養の形は、合祀・個別安置・樹木葬・納骨堂の4つが代表的で、中身と費用は施設ごとに大きく異なります
- 購入実態調査の平均購入金額は、樹木葬が71.7万円、納骨堂が81.5万円です
- 最も大切な確認点は「個別に安置される期間と、期間が終わった後の扱い」で、合祀された遺骨は後から取り出すことができません
- 金額は総額ではなく、供養料・管理費・法要費用などの内訳で比べることが大切です
永代供養の主な形
永代供養の代表的な形は、次の4つです。
- 合祀・合葬型:最初から、ほかの方の遺骨と一緒に大きな合祀墓へ納める形。費用を抑えやすい一方、一度納めると遺骨を取り出すことはできません
- 個別安置型:一定期間(13回忌や33回忌までなど)は個別の区画や壇に安置し、期間が終わると合祀墓へ移す形。個別に安置される期間の長さで費用が変わります
- 樹木葬:樹木や草花を墓標として遺骨を埋蔵する形。個別の区画を持つタイプと合祀タイプがあります(詳しくは樹木葬の選び方と費用へ)
- 納骨堂:建物内の棚や壇に遺骨を収蔵する形。期間を区切って預かり、終了後は合祀に移る施設が多くあります(詳しくは納骨堂の選び方と費用へ)
同じ「永代供養」と表示されていても、個別に安置される期間の有無と長さが、実質的な中身の違いになります。最初に確認すべきなのはこの点です。
費用の目安
費用の目安として、購入実態調査の数字を紹介します。株式会社鎌倉新書が「いいお墓」の利用者を対象に行った「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」(2026年1月調査、有効回答1,267件)では、新しく購入されたお墓のうち樹木葬が47.4%と最も多く、平均購入金額は71.7万円でした。納骨堂は購入割合15.5%で平均81.5万円、合祀墓・合葬墓の購入割合は16.4%でした(合祀墓・合葬墓の平均購入金額は、この調査では公表されていません)。
調査の数字を、形ごとに整理すると次のとおりです。
| 形 | 購入割合 | 平均購入金額 |
|---|---|---|
| 樹木葬 | 47.4% | 71.7万円 |
| 納骨堂 | 15.5% | 81.5万円 |
| 合祀墓・合葬墓 | 16.4% | 調査では公表なし |
調査で平均額が出ていない合祀型を含め、永代供養の費用は施設ごとの差が大きいのが実情です。金額を見るときは、総額だけでなく、次の内訳に分けて確認してください。
| 内訳の項目 | 確認すること |
|---|---|
| 永代供養料・使用料 | 遺骨を納め、管理者が供養を引き受けるための基本の費用 |
| 年間管理費 | 不要な施設もあれば、毎年かかる施設もあります |
| 法要の費用 | 年忌法要や合同供養祭が基本料金に含まれるか、別料金か |
| 納骨手数料・彫刻費など | 契約時や納骨時に別途かかる場合があります |
「総額」と思っていた金額に管理費や法要費用が含まれていないことがあるため、見積もりは内訳で比べることが大切です。
契約前に確認すること(チェックリスト)
施設を比べるときは、次の点を契約書や規約で確認してください。
- 個別に安置される期間と、期間が終わった後の遺骨の扱い(合祀の場所と方法)が明記されているか
- 合祀された遺骨は取り出せないことへの家族の理解があるか
- 合同供養や年忌法要が、どの範囲まで基本料金に含まれるか
- 宗派・宗旨の条件(不問か、在来仏教の各宗派のみか、その寺院の檀家になる必要があるか)
- 生前契約ができるか、契約者が亡くなった後の手続きは誰がするか
- 年間管理費の有無と金額、将来の値上げの扱い
- 解約した場合の返還条件(永代供養料は返還されない契約が多い)
- お参りのしやすさ(自宅からの距離、開門時間、駐車場)
とくに「個別安置の期間」と「期間後の扱い」は、後から変更できない決め方です。家族の間で意見が分かれそうな場合は、契約前に合祀の時期について話し合っておくことをおすすめします。
おすすめの探し方
永代供養の施設探しは、次の順序で進めると比べやすくなります。
- 家族で、合祀でもよいか・個別安置を何年希望するか・予算の上限を先に決める
- 候補を2〜3施設に絞り、資料請求をして内訳つきの料金表を取り寄せる
- 見学に行き、個別安置の場所と合祀墓の場所の両方を実際に見る
- 契約書・規約で、期間後の扱い、管理費、解約条件を確認してから申し込む
今あるお墓から遺骨を移す場合は、先に墓じまいの費用と見積もりの取り方で改葬の手続きを確認してください。
資料請求・無料相談のご案内
永代供養は、同じ地域でも施設によって個別安置の期間や費用の内訳が大きく異なります。一軒だけ見て決めるのではなく、資料を取り寄せて内訳を比べ、見学で合祀墓の場所まで確認するのが確実な進め方です。
※この案内枠のリンクは、提携先が決まるまで準備中です。リンクが設置されるまでは、このボタンから申し込むことはできません。
よくある質問
永代供養にすると、お墓の管理や供養は誰がしますか
寺院や霊園などの施設の管理者が、遺族に代わって遺骨の管理と供養を続けます。そのため、子どもや親族がお墓を引き継ぐ必要がなく、承継者がいない場合でも利用できるのが永代供養の特徴です。ただし、供養の内容(合同供養の回数や年忌法要の扱い)は施設ごとに異なります。
合祀された遺骨は、後から取り出すことができますか
取り出すことはできません。合祀・合葬では、ほかの方の遺骨と一緒に納めるため、後から特定の遺骨だけを分けて取り出すことができないのです。個別安置型でも、期間が終わって合祀へ移った後は同じです。遺骨を取り出す可能性があるうちは合祀しないことが、後悔を防ぐ判断になります。
生前に自分で契約しておくことはできますか
生前契約ができる施設もありますが、できない施設もあります。契約できる場合でも、契約者が亡くなった後に誰が納骨の手続きをするのかを、家族と共有しておくことが大切です。契約前に施設へ確認してください。
途中で解約した場合、永代供養料は返ってきますか
返還されない契約が多いのが実情です。返還の条件は施設の規約で定められているため、申し込む前に解約時の扱いを必ず確認してください。
地域別の情報
お住まいの地域の公営の受け皿は、市区町村別のお墓ガイドにまとめています。広島市には市営の合葬墓があり、1体5万円(管理料込み)で市が永代に管理します。三原市や福山市では市営の永代供養墓は確認できず、寺院や民間の霊園が受け皿になります。
葬儀のあとに受けられる給付として、国民健康保険の葬祭費があります。広島県内の市町ごとの金額は広島県内の葬祭費(国民健康保険)市町村別一覧にまとめています。
出典
この記事は2026年11月4日時点の公表情報をもとにしています。費用や契約内容は施設ごとに異なりますので、申し込みの前に必ず各施設の最新の案内と契約書でご確認ください。