墓じまいの費用と見積もりの取り方
墓じまいにかかる費用の実態を全国調査の数字で示し、撤去・お布施・離檀料・移転先という内訳、改葬許可の手続き、石材店への見積もりの取り方と確認すべき項目を案内します。
墓じまいとは、今あるお墓の墓石を撤去して区画を元の状態に戻し、納められていた遺骨を新しい納骨先へ移すことです。遺骨を別の埋蔵場所へ移すことは「改葬」といい、墓地・埋葬等に関する法律に基づく許可の手続きが必要です。費用の総額は条件で大きく変わるため、「いくらかかるか」だけでなく、内訳と見積もりの取り方を知っておくことが大切です。この記事では、実施した方の費用の調査結果、内訳、手続き、見積もりの確認項目を整理します。
この記事の要点
- 実施費用は「31万円〜70万円」が31.3%と最も多く、「30万円以下」と合わせて約48%の方が70万円以下で完了しています。一方で「151万円以上」も14.0%あり、開きが大きい費用です
- 費用は、墓石の撤去・閉眼供養のお布施・離檀料・移転先の費用の4つに分かれ、移転先に何を選ぶかで総額の半分近くが決まります
- 遺骨を移す「改葬」には、今のお墓がある市区町村の改葬許可が必要です
- 撤去費用は現地確認なしには正確に出ません。書面の見積書を複数の石材店から取ることが前提です
墓じまいにかかる費用の実態
株式会社鎌倉新書が改葬・墓じまいを検討・実施した方を対象に行った「第4回 改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」(2026年1月調査、有効回答733件)では、実際に墓じまいをした(している)方の実施費用は「31万円〜70万円」が31.3%と最も多く、「30万円以下」の16.8%と合わせると、約48%の方が70万円以下で完了しています。一方で「151万円以上」も14.0%あり、区画の広さや移転先の形によって金額に大きな開きがあることが分かります。
| 実施費用 | 割合 |
|---|---|
| 30万円以下 | 16.8% |
| 31万円〜70万円 | 31.3% |
| 151万円以上 | 14.0% |
(上記は調査で公表された区分の一部です。このほかの金額帯もあります)
墓じまいを検討した理由は「お墓が遠方にあること」52.0%、「継承者がいないこと」44.1%が上位でした。移転先は、永代供養(合祀・合葬)が43.2%と最も多く、樹木葬24.1%、納骨堂13.3%と続いています。移転先に何を選ぶかで、総額の半分近くが決まります。
| 移転先 | 割合 |
|---|---|
| 永代供養(合祀・合葬) | 43.2% |
| 樹木葬 | 24.1% |
| 納骨堂 | 13.3% |
費用の内訳
墓じまいの費用は、大きく4つに分かれます。
| 内訳の項目 | 内容 |
|---|---|
| 墓石の撤去と区画の整地 | 石材店に支払う費用。区画の広さ、墓石の大きさ、重機が入れる場所かどうかで変わります。費用全体の中で最も大きな割合を占めることが多い項目です |
| 閉眼供養(魂抜き)のお布施 | 撤去の前に寺院へ依頼する法要の費用 |
| 離檀料 | 寺院墓地の場合に、寺院へのお礼として求められることがある費用。法律などで決まった基準や相場はなく、寺院との話し合いで決まるのが実情です |
| 移転先の費用 | 新しい納骨先の使用料・永代供養料 |
離檀料は行き違いが起きやすい項目なので、早い段階で率直に相談しておくことが大切です。移転先の選び方は永代供養の選び方とおすすめの探し方をご覧ください。
このほかに、改葬許可の申請手数料が自治体によってかかる場合があります(無料の自治体もあります)。
改葬の手続き
遺骨を移す改葬には、次の手続きが必要です。
- 移転先(新しい納骨先)を決め、受入証明書を発行してもらう
- 今のお墓の管理者から、埋蔵(埋葬)証明書を発行してもらう
- 今のお墓がある市区町村の窓口に改葬許可を申請し、改葬許可証の交付を受ける
- 遺骨を取り出し、改葬許可証を移転先へ提出して納骨する
- 墓石を撤去し、区画を元の状態に戻して管理者へ返還する
申請の窓口や必要書類は市区町村ごとに異なるため、始める前に今のお墓がある自治体の案内を確認してください。市区町村別のガイドでは、各市の窓口情報もまとめています。
見積もりの取り方と確認項目
撤去費用は、石材店の現地確認なしには正確に出ません。見積もりを取るときは、次の点を確認してください。
- 現地を確認したうえでの、書面の見積書かどうか(電話口の概算だけで契約しない)
- 見積書に、墓石の解体・撤去、運搬・処分、区画の整地までの範囲が明記されているか
- 追加料金が発生する条件(想定外の基礎工事が出た場合など)が事前に説明されるか
- 複数の石材店から見積もりを取り、内訳を比べてから決める
- 寺院墓地の場合は、石材店より先に寺院へ墓じまいの意向を伝え、離檀や閉眼供養の進め方を相談する
なお、墓じまい費用への自治体独自の補助制度は、確認できる地域が限られます。広島県の三原市・広島市・福山市では、市の公式サイトで補助制度は確認できませんでした(2026年11月時点)。お住まいの自治体に制度があるかどうかは、窓口で直接ご確認ください。
無料相談・見積もりのご案内
墓じまいは、撤去の見積もり、寺院との話し合い、移転先選び、役所の手続きが並行して進みます。全体の流れと総額の見通しを先に把握するために、相談窓口で見積もりを取ってから進めるのが確実です。
※この案内枠のリンクは、提携先が決まるまで準備中です。リンクが設置されるまでは、このボタンから申し込むことはできません。
よくある質問
墓じまいの費用は、だいたいいくらかかりますか
全国調査では、実施費用は「31万円〜70万円」が31.3%と最も多く、約48%の方が70万円以下で完了しています。一方で「151万円以上」も14.0%あります。撤去する区画の条件と、移転先に何を選ぶかで大きく変わるため、相場だけで判断せず、現地確認に基づく見積書で見通しを立ててください。
離檀料に決まった相場はありますか
ありません。離檀料は法律などで決まった基準や相場がなく、寺院との話し合いで決まるのが実情です。金額をめぐって行き違いが起きやすい項目なので、墓じまいの意向を早い段階で寺院に伝え、率直に相談することが大切です。
墓じまいに補助金を出す自治体はありますか
自治体独自の補助制度がある地域もありますが、確認できる地域は限られます。広島県の三原市・広島市・福山市では、市の公式サイトで補助制度は確認できませんでした(2026年11月時点)。お住まいの自治体の窓口で、最新の制度を直接ご確認ください。
手続きはどこから始めればよいですか
まず移転先(新しい納骨先)を決めるところから始めます。次に、今のお墓の管理者から埋蔵(埋葬)証明書をもらい、今のお墓がある市区町村で改葬許可を受けます。寺院墓地の場合は、進める前に寺院へ意向を伝えて相談してください。詳しい順序は「改葬の手続き」の節にまとめています。
出典
この記事は2026年11月4日時点の公表情報をもとにしています。手続きや費用は自治体・寺院・施設ごとに異なりますので、進める前に必ず関係先の最新の案内でご確認ください。