遺品整理の費用と業者の選び方
遺品整理の費用の目安を間取り別に示し、費用が変わる条件、見積書で確認すべき項目、一般廃棄物処理業の許可や資格の確認など、業者を選ぶときの判断基準を、公的機関の注意喚起をもとに案内します。
遺品整理は、亡くなった方の住まいから家財や日用品を仕分けし、残すもの・譲るもの・処分するものを整理する作業です。遺品整理の料金には公的な統計や統一の料金表がなく、事業者ごとに作業内容も価格の付け方も異なります。だからこそ、費用の目安と、業者を選ぶときの判断基準を知っておくことが大切です。この記事では、間取り別の費用の目安、費用が変わる条件、独立行政法人国民生活センターの注意喚起に基づく確認項目を整理します。
この記事の要点
- 遺品整理の料金には公的な統計や統一の料金表がなく、事業者ごとに価格の付け方が異なります
- 間取り別の開始価格の目安は、1Kで33,394円から、4LDKで214,018円から。物量や搬出の条件で大きく変わり、一軒家では数十万円規模になることもあります
- 国民生活センターには「見積金額の2倍になった」などの相談が寄せられています。判断基準は見積書の明快さと、追加料金・解約料の説明があるかです
- 不用品の収集・運搬には市町村の「一般廃棄物処理業」の許可(または市町村からの委託)が必要です
費用の目安(間取り別)
一般社団法人遺品整理士認定協会の認定事業者を掲載するポータルサイトが公表している、間取り別の料金の目安(開始価格)は次のとおりです。
| 間取り | 料金の目安(開始価格) |
|---|---|
| 1K | 33,394円から |
| 1DK | 54,183円から |
| 1LDK | 74,451円から |
| 2DK | 98,734円から |
| 2LDK | 122,229円から |
| 3DK | 147,887円から |
| 3LDK | 171,106円から |
| 4LDK | 214,018円から |
(1Kの場合は作業人数1〜2名、作業時間1〜3時間が目安とされています)
これらは「この金額から」という下限の目安です。実際の金額は、次に挙げる条件で大きく変わります。1Kでも物量が多ければ10万円を超えることがあり、一軒家では数十万円規模になることも珍しくありません。目安はあくまで見積もりを比べるための出発点として使ってください。
費用が変わる条件
- 物の量と部屋の状態:仕分けの手間と、搬出する量に直結します
- 搬出の条件:階数、エレベーターの有無、駐車場所から建物までの距離
- 処分する品目の内容:家電リサイクル法の対象品目(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)などは、別途リサイクル料金がかかります
- 買取の有無:まだ使える家具・家電・貴金属などを買い取ってもらえると、その分が費用から差し引かれます
- オプション作業:遺品の供養、特殊清掃(孤独死の現場など)、消臭、ハウスクリーニング、エアコンの取り外しなど
同じ間取りでも見積もりに差が出るのは、この条件の読み取り方が事業者で違うためです。安い見積もりが、必要な作業を含んでいないだけ、ということもあります。
契約前に確認すること(チェックリスト)
国民生活センターには、遺品整理サービスについて「作業当日に予定外の料金を請求され、最終的に見積金額の2倍になった」「解約に高額なキャンセル料を請求された」「処分しないはずの物を処分された」といった相談が寄せられています。同センターの助言をもとに、契約前の確認項目を整理します。
- 必ず複数の事業者から見積もりを取り、作業内容と料金を比べる
- 見積書に、作業日・具体的な作業内容・料金・支払方法・解約料(キャンセル料)が明記されているか確認する
- 当日に追加料金が発生する条件を、事前に聞いて書面に残す
- 残しておく遺品と処分する遺品を明確に分け、作業にはできるだけ立ち会う
- 不用品の収集・運搬には、市町村の「一般廃棄物処理業」の許可(または市町村からの委託)が必要なことを知っておく。無許可の事業者に頼むと、不法投棄につながるおそれがあります
- 遺品整理士(一般社団法人遺品整理士認定協会の民間資格)の在籍は、遺品の扱いや法令を学んだ担当者がいる目安の一つになります
- トラブルがあったときは、消費者ホットライン(電話188)や自治体の消費生活センターに相談できる
見積もりの安さだけで決めず、「見積書の明快さ」と「追加料金・解約料の説明があるか」が、実質的な判断基準になります。
無料見積もりのご案内
遺品整理の費用は、現地を見なければ正確に出ません。まずは複数の事業者に現地見積もりを依頼し、作業内容と総額を書面で比べてから決めるのが確実です。
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よくある質問
同じ間取りなのに、業者によって見積もりが違うのはなぜですか
物の量や搬出の条件、含まれる作業の範囲の読み取り方が事業者によって違うためです。遺品整理の料金には公的な統計や統一の料金表がありません。安い見積もりが、必要な作業を含んでいないだけということもあるため、金額だけでなく作業内容を書面で比べてください。
当日に追加料金を請求されないためには、どうすればよいですか
追加料金が発生する条件を契約前に聞き、書面に残しておくことが有効です。見積書には、作業日・具体的な作業内容・料金・支払方法・解約料(キャンセル料)が明記されているかを確認してください。国民生活センターには、作業当日に予定外の料金を請求され、見積金額の2倍になったという相談も寄せられています。
許可のない業者に頼むと、どんな問題がありますか
不用品の収集・運搬には、市町村の「一般廃棄物処理業」の許可(または市町村からの委託)が必要です。無許可の事業者に頼むと、回収された品が不法投棄につながるおそれがあります。見積もりの段階で、許可の有無を確認してください。
トラブルが起きたときは、どこに相談できますか
消費者ホットライン(電話188)や、お住まいの自治体の消費生活センターに相談できます。「処分しないはずの物を処分された」「解約に高額なキャンセル料を請求された」といった相談が、国民生活センターに寄せられています。契約書と見積書は、作業が終わるまで保管しておいてください。
関連情報
遺品整理は、葬儀のあとの手続きの一つとして行われることが多くあります。葬儀そのものの費用については家族葬の費用と葬儀社の選び方、遺骨の納め先については永代供養の選び方とおすすめの探し方もあわせてご覧ください。火葬場の使用料など地域の公的な条件は、市区町村別のお墓ガイド(広島県)にまとめています。葬儀の際に受け取れる国民健康保険の葬祭費については、広島県内の葬祭費(国民健康保険)市町村別一覧をご覧ください。
出典
- こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル(独立行政法人国民生活センター、2018年公表)
- 遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に(独立行政法人国民生活センター)
- 全国の遺品整理の料金相場(一般社団法人遺品整理士認定協会の認定事業者ポータル)
この記事は2026年11月4日時点の公表情報をもとにしています。費用は住まいの条件で大きく異なりますので、依頼の前に必ず現地見積もりの書面でご確認ください。